難病のサルコイドーシスと診断されて

3年程前にサルコイドーシスと診断されて現在も治療している。

自分のための記録がてら、もし参考になる方がいればと思い記事にしました。

 

 きっかけは目の不調から

ある日、目の奥がすごく痛くなった。

ゴミが入った時のような痛みではなく、ズンズンと鈍い痛み。

当時はジムで水泳をやっていて家ではゲーム三昧だったので、疲れ目か最悪めばちこ(ものもらい)かなぐらいで考えてた。

で、次の日も痛みが続いたので眼科に行った。

そのときの診断はブドウ膜炎の一種、虹彩とういうことだった。

そして鈍痛はなくなったが、今度は硝子体混濁といって飛蚊症のひどいバージョンの症状が出てきた。

そして、なんとなく他にも体の調子が悪い気がしたので念のため人間ドッグにいった。

人間ドッグって言っても本当に最低限のものですけどね。

そしたら「肺門リンパ節腫大」という所見がでた。

え?なにそれめっちゃ怖いんですけど。もしかしてガン的なやつ?ってビビった。

そして人間ドッグを受けた病院の先生に相談すると

「ああ、大丈夫っしょ。とりあえず漢方だしときますねー」っていう糞みたいな対応されたので受付に行って違う先生に変えてもらった。

そしたら、

「ちょっとヤバそうだから大きい病院紹介しますね」って

全然対応違うじゃねーか!(怒)

この時先生変えてもらって本当によかったってつくづく思います。

やっぱり自分の身は自分で守らないとですね。

 

総合病院へ

そして、総合病院に通うことになった。

最初にリンパ節腫大が悪性のものかどうかを調べるために気管支鏡をすることになった。結果はガンのような悪性のものではなくて、今までの所見を総合的にみてサルコイドーシスと診断された。良かったと一安心、だけどサルコイドーシスってなにそれ?

って感じだった。聞いたら難病だという。

たぶん医者のひとか身内にかかった人がいないと知ってる人はいないんじゃないかな。

この病気は約100年以上も前に、イギリスで皮膚の病気として発見されました。その後研究が進み、この病気は、おもに類上皮細胞やリンパ球などの集合でできた「 肉芽腫 」という 結節 が、リンパ節、目、肺などの、全身のさまざまな臓器にできてくる病気であることがわかりました。「サルコイド」はラテン語で「肉のようなもの」という意味で、「サルコイドーシス」とはそれが全身にできてくる疾患であることを意味しています。(難病情報センターより引用)

この病気、難病とはいえど全く自覚症状のない人もいるし自然寛解することも多いらしく、とりあえずは呼吸器内科が主体となって検査をしながら経過観察となった。

せっかくなので、調子が悪かったところを全て診てもらうようにした。

通っていた眼科もこちらでみてもらうことになり、一時は皮膚科、呼吸器内科、消化器内科、眼科、循環器内科の5つを科を受診してた。

 

難病の公費補助申請

難病になると全額ではないが医療費の公費補助が受けられる。

先生曰く、そういう話だった。それはありがたいと思って、面倒くさいけど色々な書類揃えて保健所に申請した。結果は承認されず。

なんか重症度スコアが足りずダメだったらしい。要は軽症者はダメってこと。

はぁ?って感じだった。マジで腹がたった。

誰とは言わないけど、健康でどうでもいい人たちにお金振りまいてるくせにここはケチるのかと。

 

 心サルコイドーシス

最初に気管支鏡を受けてから、色々な検査を受けた。

造営CT、造営MRIホルター心電図、エコーやらなんやらいっぱい。

そしてPET検査というガンでよく使われる検査を受けることになった。

なんでこの検査をするかっていうとサルコイドーシスでヤバいのが心臓にサルコイド(肉芽腫)ができることで、下手すると突然死もありうるらしかったからだ。

結果はダメなほうだった。画像を見せてもらったら心臓あたりが黒く映っていた。

 そしてステロイドによる治療をすることになった。

ステロイドは炎症を抑えたりするのには有効だけど、副作用がとても多い。

特に免疫力が非常に下がるのがやっかいで、感染症のリスクが高くなる。

要は入院しての治療になるのだ。ここからは会社に事情を伝えたり、いろんな手続きしたりで大忙しだった。あと心臓に病変が出たことでやっと難病の認定がおりた。

 

入院してのステロイド治療

入院期間は1ヵ月程だった。 

入院初日に心臓生検というのを受けた。

簡単にいうとカテーテル手術みたいな感じで血管に管を通して、心臓の筋肉をつまみとる。1時間くらいだったと思うけど結構つらかった。心臓に管が近づくとすごい動悸がするのがわかってめっちゃ怖い。あと10人ぐらいの前で股間が丸出しなのもつらかった。この検査が終わるとあとは基本的には毎日ステロイドを飲んでただただ暇をつぶす毎日だった。ただ毎日5回ほど血糖値を測定される。ステロイドの副作用のひとつに糖尿になりやすいというのがあるからだ。測定時間を計算しておやつを食べないとめっちゃ高く出てしまうので、おやつの時間管理に苦労した。

それ以外は、2日に一回ぐらいの採血とたまにレントゲンやらCTやらで呼ばれるくらいだった。そして最後の10日間ぐらいは病院内のジムみたいなところで毎日1時間弱ぐらいのリハビリがあった。そして薬を減量するタイミングで退院となった。

 

退院、復職、再入院

退院後は10日ぐらい自宅療養して復職した。

その間にPET検査を受けたけど、結果は前に比べて影が薄くなっていてこのまま治るかなーって思ってた。

退院後も減量しているとはいえ、ステロイド治療を受けているので感染症のリスクが高い状態なので注意が必要だった。ビルメンテナンスの仕事をしているが、幸い会社が理解があるところでデスクワーク中心の仕事をさせてくれたので有難かった。

そして、経過をみながらステロイドを徐々に減らしていってて退院後半年以上が過ぎたあたりでもう一度PET検査を受けることに。

前も最初に比べて影が薄くなってたし、今回は当然それ以上にいい結果が得られると思い込んでた。でもいざ結果を聞きに診察室に行くと、先生が困惑顔で

「ちゃんと、絶食はしたよね?」

って聞いてきた。「はい、しました」と答えるとうーんと唸っている。

どうやら、結果が悪かったらしい。

でも先生的には薬の投与も続けてたし、退院後に検査した時は確かによくなっていたから信じられなかったみたい。で、ちゃんと絶食はしたかと聞いたみたい。

画像見せてもらうと最初の時より、真っ黒に写っていた。

それはもう神々しいくらい黒光りして写ってた。

 

そして、治療は振り出しに、、、。

再度入院することになった。しかも入院日当日は誕生日だった、、、。

今度は1ヵ月半ぐらいの入院だった。

今回もステロイドを飲んで、たまに検査受ける以外は基本的に自由に過ごす感じだった。暇で暇で、ほんとはダメだけど向かいのスーパーとかブックオフにでかけたりしてた。で退院後またPET検査を受けた。

 

結果は、同じように真っ黒だった。

 

今度こそとはと思っていただけにショックだった。

すると先生は今度はガリウムシンチというPET検査より低感度の検査を受けるように言ってきた。というのも、簡単に言うとPET検査が体質にあっていなくて擬陽性の疑いがあるとのこと。そしてPET検査がの結果が本当だとしたら、もっと低感度の検査を受けても強く反応がでるであろうとのことだった。

結果は、ほとんど反応が出なかった。

つまり、おそらくは上記の通りで検査が合っていなかったのではないかという話。

ただめったにこんな人はいないので相当珍しいらしい。

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そんなこんなで、2回目の退院から半年ぐらいたった現在まで薬を徐々に減らしながら経過観察が続いている。

このまま無事寛解することを願うばかりです。